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ふぐについて ふぐの部位

このページのご紹介内容

ここではふぐの体の各部位の名称と役割、主要な料理方法についてご紹介します。

ふぐの毒は主に内臓にあります。また、種類によって毒力が異なり、皮や筋肉に毒を持つものもあります。

11の部位ごとに、詳しく役割を見ていきましょう。

主要な部位

皮・皮下組織

皮はとらふぐ・からすふぐ・しまふぐ・かなふぐ・しろさばふぐ・くろさばふぐ・よりとふぐ・いしがきふぐ・はりせんぼん・ひとづらはりせんぼん・ねずみふぐの11種類以外は食用としてはなりません。一番外側の皮を「鮫皮」、内側には「とおとうみ」と呼ばれる皮下組織が付いており食用とするが粘膜が多いので十分除去しなければなりません。最後に身のまわりに残る薄皮を「身皮」と呼んでいます。

眼球

中国の古書には眼球は有毒との記載もあるが、定かではありません。いずれにせよ食用価値はないため除去されるのが一般的です。

くちばし

歯、骨のほかは主に皮で肉は少ない。ひれと同様に皮の毒性に準じ、皮を食用にできるふぐ以外は使用してはならないことになっております。くちばしを俗に「うぐいす」とも呼ばれますが、しりびれ基部の血合い筋を「うぐいす」と呼ぶのが正しいとされております。

粘膜・粘液

粘膜は主として皮下組織の内面に付着している薄い膜で「なめたれ」と呼ばれております。毒性は皮に準じるものとしますが、ふぐは死後、大量の粘膜・粘液を生じるため調理の風味を損なうため十分に除去する必要があります。

胃腸と脾臓

食道に胃・腸とつながっているが、それぞれの境目は不明瞭になっており、胃の一部に膨張のうがあり、これに水や空気を吸い込み腹を大きく膨らませております。腸は「ひゃくひろ」とも呼ばれております。胃腸は毒性のあるものが多く、食用にしてはなりません。また脾臓についての毒性は明らかではありませんが、食用としては扱いません。

鰓、心臓

いずれも毒性については明らかにされていませんが、鰓については食用価値はなく、心臓は有毒器官として扱うものとされております。

腎臓

腎臓は血液中から老廃物を濾過し、尿を膀胱に送る排泄器官であり、有毒器官として扱われます。「かくしぎも」とも呼ばれております。

生殖腺(精巣または卵巣)

基本的にはオスは左右1対の精巣、メスは左右1対の卵巣を有しております。俗に精巣を「しらこ」、卵巣を「まこ」と呼ばれております。精巣は食用にできるふぐの種類が多いが、卵巣は種類により毒力は異なるものの食用種のふぐでもほとんどが有毒です。

血液

中国の古書には血に毒ありと記されたものもあります。日本でも古くは毒があるという説もありましたが、いずれにせよ十分に洗い流して調理をする必要があります。

肝臓及び胆のう

肝臓は有害な物質の解毒器官であり、胆汁をつくり栄養を蓄える働きがあります。肝臓のふぐ毒は毒力が強く且つ臓器自体が大きいため毒量も多くなっております。個体差によって毒の保有量は異なりますが、肝臓を食すことは避けなければなりません。胆汁及び胆のうも同様です。尚、肝臓は「きも」、胆のうは「にが玉」と呼ばれております。

ひれ

ふぐには腹びれがなく胸びれが2枚、背びれ・しりびれ・尾びれが各1枚、計5枚のひれがあります。ひれ酒として用いられることが多いですが、ひれは皮の毒性に準じ、皮を食用にできるふぐ以外はひれを使用してはならないことになっております。

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